手形貸付と手形割引というのはどのような違いがあるのでしょうか。
手形の割引と仕組みについて簡単にご紹介します。
手形割引って
受け取った手形というのは、原則的に支払期日が来ない場合には現金を手にすることはできません。
ただし、支払期日よりも前に現金が必要になることもあるのです。
そのようなときに支払期日の来ない手形を利用し、現金を作るというのが手形割引になります。
手形の割引は手形を持っている人が手形を銀行に対して裏書譲渡して、支払期日までの金利相当分を手形から差し引いいて、残りを受け取るということです。
金利相当分が割引料となります。
手形割引は無条件でも可能?
手形割引というのは無条件に行うことはできません。
手形割引の法律的な性質というのは、手形の売買であると言われています。
ただ、手形があればいつでもどんなときでも銀行が割り引いてくれるというわけではありません。
銀行においては通常の貸付と同様に手形振出人の信用について徹底的に調査を行い、割引の依頼に応じてくれるのかどうかを決定します。
取引関係がある程度継続して、依頼人の信用情報について分かってくれば限度枠内において割引制度を利用することもあるのです。
割引手形の買い戻し
手形を割り引く場合においては、銀行というのは割引依頼人との間において銀行取引約定書と呼ばれる契約を結んでいるものです。
割引を受けた手形を振り出した人が倒産したり、不渡りになった時だけでなく、信用の悪化の可能性が疑われる場合に銀行は手形の払い戻しを請求できます。
これを割引手形の買い戻し請求権というのです。
では手形貸付というのはどのようなことをいうのでしょうか。
手形貸付というのは手形を担保にするということです。
この時に使用される手形を貸付手形というのですが、手形割引とは異なり金銭消費貸借の一種になります。
このように手形貸付と手形割引というのは少しずつ違いがありますのでよく覚えておきましょう。